日本を代表するロック・ギタリストの1人として根強い人気を誇るCharの4thアルバム(81年発表)。
TOTOのスティーブ・ルカサーからのご指名で制作されたL.A.録音。
チャーさんと言えばジェフ・ベックとかエリック・クラプトンのイメージと重なる部分も多いが私が思うにデビュー作から、この4thまでは基本ロックでありながらもお洒落で歌心あるギタリストであると思うし、AOR&クロスオーバー/フュージョン枠に入れたい作品が並んでいると思う。
ただ幸か不幸か、この作品ではチャーさんという一人のアーティストよりもL.A.のミュージシャン色が強い。
従ってAORファンから見れば優れたサウンドだとは思うのだが、往年のファンから見たら、お洒落な「Smoky」(このアルバムにおいての表記はSmokey)なんて聴きづらいかも知れない。
ギターにしてもバッキングは殆どルカサーが弾いているので、普通のAOR(ロマンティック・ハードネス路線)と何らかわらない(笑)
名曲Smokeyがトップ・リコメンドである事は言うまでもないが、ラストを飾るは亡くなったジェフの事を想うと涙無くしては聴けない泣きのインスト曲。
略されたタイトルの意味は「United States Of Japan」「Ultra Speed Job」と2つの意味を持つらしい。
片方はいかにもチャーさんらしいが、もう一つはアルバムを制作するにあたってL.A.ミュージシャンの仕事ぶりを見て付けたとか。
参加ミュージシャンはスティーヴ・ルカサー、ジェイ・グレイドン(G)、ジェフ・ポーカロ(Dr)、ニール・ステューベンハウス(B)、デヴィッド・フォスター(key)、パウリーニョ・ダ・コスタ(per)、リチャード・ペイジ(BGV)他
繰り返しになるがJ-AOR作品としては優秀なアルバムである事には間違いない。
90点
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