ソロ・ギタリストとして数々の名演・名盤を残してきたリー・リトナーである。
26歳の若さで「キャプテンズ・ジャーニー」を発表し、実力・名声共に評価を得る。
そのキャプテンズ~でもスティーヴィー・ワンダーの楽曲でビル・チャンプリンをヴォーカルに起用するという事を試みてはいるものの、インスト・ナンバーを売りにするフュージョン系アーティストで、これだけ大胆に"歌モノ"を創ったアーティストも珍しい。
それも当時は全くの無名であったエリック・タグというヴォーカリストを起用して_____。
ド頭①Mr.Briefcaseと④Is It Youが本作のハイライト。
マイケル・ボディッカーであろうイントロのシンセとデヴィッド・ハンゲイトの小刻みなファンキー・ベースがカッコイイ3連チューン。
イズ・イット・ユーに関しては「これまでも歌モノを書いてきたのではないか」と思うぐらい素晴らしい仕上がりを見せている。
それを思うとつくづくエリック・タグというヴォーカリストの発見、存在価値は大きい。
やはり才能のあるミュージシャンは、目の付け所といい、作曲センスといい「並」のミュージシャンより一段も二段も上である。
この作品はリーのみならずゲスト・ミュージシャンも多く、デヴィッド・フォスター、ドン・グルーシン、グレッグ・フィリンゲインズ、リチャード・ティー、グレッグ・マティソン(K)、デヴィッド・ハンゲイト、エイブラハム・ラボリエル、ルイス・ジョンソン、ジョン・ピアース(B)、ハーヴィー・メイソン、ジェフ・ポーカロ、アレックス・アクーニャ(Dr)、ジェリー・ヘイ、チャック・フィンドレーを中心としたホーン・セクション、さらにパウリーニョ・ダ・コスタやビル・チャンプリン等々・・・と書くのも溜息が出てしまうぐらい豪華な布陣だ。
75点
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