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ソフト・ロックだけに収まらず、ロック、ポップ史上に輝く歴史的大名盤。
ビーチボーイズをサーフ系グループと思っている方にもぜひ聴いて頂きたい1枚だ。
実際初期のビーチボーイズは西海岸特有のサーフィン、ホットロッドなど"海"と密接な関係にあるものが似合う楽曲を歌っていたが、このペット・サウンズでは天才ブライアン・ウィルソン(B)の色が濃く出た作品で、そういう意味では実質ブライアンのソロ作品と見る向きもある。

ハーモニーが武器なのは変わらずだが、初期の頃は楽曲の作り自体はシンプルなものが多く、当時流行っていたサーフ・ロック的楽曲が多かったが、ブライアンがプロデューサー的立場になるとコーラスワークにもより磨きがかかり、ハーモニーという点でも「コードやベースラインの流れが複雑だが決して難解には聴こえない」非常に凝ったサウンドを提示する。

メンバーはもちろん、バックにはロサンゼルスきってのスタジオ・ミュージシャンを起用し、エンジニア含めて彼の頭にあるサウンドの忠実な再現を全員で狙った。
ブライアン・ウィルソンが語ったインタビューによれば、キーとなるコードとベースラインの兼ね合いについて本作に全面的に参加している我が師匠キャロル・ケイ先生が弾くフレーズなど「ただ書いただけ」となんとも要領を得ない回答をしていたのが印象的だった。
SEからは"ウォール・オブ・サウンド"で有名な大プロデューサーでブライアンが敬愛するフィル・スペクターからの影響も見られる。

当時イギリスのロック・グループが世界的なグループへとのし上がるべく大挙してアメリカに押し寄せた"ブリティッシュ・インヴェイジョン"という文化があり、その筆頭格だったビートルズと文字どおりライバル関係にあったと見ても良いのではないだろうか。
実際に両グループ(特にジョン・レノン&ポール・マッカートニーとブライアン・ウィルソン) は作品を通じてお互いを意識していたことは明白であり、ビートルズ流サイケデリックの名盤「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」は本作に影響を受けて「ペット・サウンズのようなアルバムを作ろうとして出来上がった」とプロデューサーのジョージ・マーティンも語っている。
ビートルズの「Rubber Soul」に始まり「Revolver」「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」とビーチボーイズの本作、「Smile」はお互いを意識した対抗心から高め合って生み出された作品であることは間違いない。

イギリスが生んだ天才ソングライターコンビであるレノン&マッカートニーにプロデューサーのジョージ・マーティンという"チーム"に対して、ビーチボーイズはブライアン・ウィルソンがそれら全ての役割をほぼ一人でやっていたことを考えると改めて彼の偉大さが分かる。

バンドにも関わらず、切り口がブライアン・ウィルソン一人に終始してしまうのは本作の誕生によって誰にも手が届かなぐらいの境地へ行ってしまったからで、それほど彼が孤高の存在だからであるのは言うまでもない。

点数に関しては音楽を知らない一般の方にでも一発で分かるキャッチーさがもっとあればという事を考慮して・・・・(内容だけでいったら100点超えるぐらいの気持ちです)
 
90点  
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