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最初はバンドとしてスタートした事を忘れてしまいそうになるぐらいユニット状態になってからの印象が強いスティーリー・ダン。
コード進行を含めた、あまりに個性的なサウンドとスタジオ・ミュージシャンを駒のように配置して仕上げた本作が最高傑作との呼び声が高い。

77年発表の本作はスティーリー・ダンとしては6作目にあたるのだが、前作よりドナルド・フェイゲン(Vo,K)ウォルター・ベッカー(G)という2人体制の図式に変わり、自分達の納得いくまでレコーディングをしていたという。
録音時間が長い程セッションマンの拘束時間も長くなり、スタジオを抑える費用もかかる。
つまり、彼等のように一切妥協せず作業をしようと思うと莫大な費用がかかるわけだ。
それも呼んでいるセッションマンは各パート1stコールのミュージシャンばかり。

フュージョン・ギタリストのラリー・カールトンが後に刺激されてそっくりな曲を創った④Pegが全米11位を獲得。 
この曲のソロはいわく付きでジェイ・グレイドン(第1回のエアプレイのギタリスト)のテイクが採用されているのだが、彼等がOKを出すまで、ラリーを含めた6人のテイクを不採用にしたようである。

自分達の求める曲の為なら例えソロでも超一流ソロイスト達をコンペにかけてみたり、ギターに限らずベーシストも同様に(チャック・レイニーやアンソニー・ジャクソンといったこちらも超S級ミュージシャン)、ドラマーに至っては、あのジェフ・ポーカロ、ジェイムス・ギャドソンのテイクからパーツだけを取り出してサンプリングと合わせるなど、その姿勢には感服する。

そうした中からサガワ的トップ・リコメンド③Deacon Bluesのようなメロウなブラス、煌びやかな女性コーラスが美しいミディアム・ソングやファンキーな⑦Josieを生み出す結果となった。

他にもドラマー必聴の②Aja(この曲のラストにドラムソロがあるのだが、叩いているスティーブ・ガッドのプレイは凄まじい)など、とにかく演奏面でも素晴らしい1枚。
ドナルド・フェイゲン独特のビターな声が好みがハッキリ分かれる所だが、当時アジア系初採用のパリ・コレでも活躍された故・山口小夜子さんのジャケットと共にトータル的な構築という面では芸術的な作品だと思う。

95点

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